飯豊連峰 頼母木山 荒天予報で登頂は無理。無理を承知でとりあえずテン場までGo!

いきなりですが乾杯 下山前 西俣ノ峰 撤収作業完了 だいちゃん 西俣ノ峰で
西俣ノ峰から小玉川方向 テン場方向を振り返る 十文字池で konchang いちごちゃん 取付口まで降りました。


日 時   平成21年1月10日(土)〜11日(日) 予備日(翌12日)
参加者  しみけんさん、いちごちゃん、 リョウちゃん(つがざくら山岳会)、だいちゃん、konchang(小国山岳会)、LTQ(下越山岳会)
     
行き先  飯豊連峰 頼母木山 
テン場  荷揚げ地点(西俣ノ峰の先)
天 候   1月10日 雨後吹雪
      1月11日 曇り時々雪
気 温   1月10日 -3.2℃〜3.1℃
      1月11日 -3.5℃〜0.9℃ (気象データ観測ポイントは山形県小国町)
      現   地 テン場到着時、-4℃ 下山開始時、-9℃
風 速  1月10日 19.3(瞬間最大風速)
      1月11日 20.7(瞬間最大風速)(気象データ観測ポイントは山形県小国町)
      現   地 テン場では、10日夕方〜11日夜明け頃までが最も風が強かった。
風 向  1月10日 北西 
      1月11日 北西 (気象データ観測ポイントはは山形県小国町)
      現   地 テン場でも概ね北西方向からの強風

装 備   冬山テント泊基本装備
登はん用具:ピッケル・アイゼン
雪山装備:Wストック・ワカン・スノーシュー等
ナビ用品:GPS、Mポインター、地図、シルバコンパス
防寒具:合羽で代用・、ダウンジャケット(薄手)・フリース
飲み物:ポカリスエット500ml
食料品:荷揚品+握り飯1個 菓子パン小口5個(行動食分)
その他 非常食1,000Kcal分
残 量  非常食

コースタイム   事柄       備考
10日(土)
04:50 自宅発               コンビニに寄り梅花皮荘へ
06:05 梅花皮荘着           雨で意気消沈。ゲンナリしながら準備する。峡彩ランタンさんの車は奥川入荘へ進む。
07:09 梅花皮荘発            (300m)
07:40 末端尾根取付          (320m)正月のトレースか?
08:30 大曲                 (530m)雨は雪に変わっている。調子悪い・・・
09:10 十文字池着           (710m)休憩して食事をしていると豊栄山岳会さんら大人数が追い抜いていく。
09:40 十文字池発           当会のDAEさん、HNCさんも登って来られた。
11:00 西俣ノ峰             (1,023.2m)寒くなるのでそのまま進む
11:20 テン場着             西俣ノ峰から先は時折突風が吹く。-4℃位だけど薄着なのでとても寒く感じる。
13:40 テント設営完了         
14:30 乾杯!              どんどん風が強まる。明日は素直に降りることに。
20:30 就寝                風が強まる。

11日(日)
01:30 除雪(ボク)            風は酷いが雪はそれ程でもないので、2張りの周辺を簡単に除雪
03:30 除雪(リョウちゃん)       リョウちゃんがこちらのテント廻りも除雪してくれた。結構、吹き溜まった様だ。
04:00 風が酷い             
05:43 メール               これ以上悪くなったら、沈殿する可能性を考えメールする。
06:00 起床                少し、風が静かになりつつある。
08:00 食事                かなり静かになって視界も悪くない。
09:00 パッキング・再デポ梱包    風だんだんと弱まり、雲が上がっている。
11:20 撤収完了テン場出発
11:37 西俣ノ峰              (1,023.2m)今日は、風もなく暖かく感じる。
12:10 十文字池着            (710m)食事。西俣の少し下で1本南側の尾根へ続くトレースあり。戻ったか?
12:38 十文字池発        
12:50 大曲                 (522m)
13:20 末端尾根取付          (320m)
13:45 梅花皮荘着           (300m)奥川入荘前で豊栄山岳会さんと少し立ち話


概略
昨年の夏以降、色々と仕事やらナンやらでバタついて、秋からは体調も良くなくて、パッと行って直ぐに帰ることができるクライミングの
ゲレンデで遊ぶことが多く、ヤマに行き難い状態が続いていた。おまけに12月は年末ギリギリまで、ズッタンばったんしていて
つんのめる様にして正月を迎えた。結局、体調も良くないので正月の間もずっと家に居た。

そんな昨年中だったけど、10月中頃に1月10日頃、1泊2日で頼母木に行かない?と声を掛けたことから段々と具体化して最終的に
実施に移すことになり、12月に荷揚げをして本番を迎えた。
実施にあたり、いくつか決めていたことがある。
※ 装備品にバラつきがあるのでテン場は標高を低めに抑え、低温・強風を避ける。
※ 安全が確保できる範囲で行動する。
※ 予備日があるので無理しない。

記録
年明け頃から、どうも悪い方向に天気が向かう資料がでていた。日を追うごとにドンピシャのタイミングで荒れそうだ。
準備するにもモチ下がる一方。前日諦めて準備をする。ダメ押しする様に雨予報なのだ。最悪のパターンだ。つまりこういう事だ・・・・
登りはじめで雨で濡らされるし、雨ということで気温も高めなので汗をかきやすい。下の方でザックからカッパ・インナーまで濡れてしまう。
その後、標高が上がって温度が下がり冷やされる。特に今回の様に寒気が流入してくるケースでは『下で濡れて、上で凍る』という
パターンで最も困るケースだ。


1月10日
冬用ジャケットと合羽の両方を車に積み込んで5時少し前に自宅をでる。雨はしっかり降っている。コンビニで行動食を購入し集合場所へ。
国道113号線を離れると直ぐに道路にシャーベット状の雪。降っているのも何とか雪で少し安心した。しかし、集合場所に到着すると全員
到着済み。でも降っているのは雨。時間前なので前夜車中泊組は飯、準備などしている様子。
雨では、冬ジャケットというワケにもいかないので合羽にする寒ければ中間着の重ね着等で何とかするしかない。
共同装備品を分配してスタートする。しみけんさんは、合羽をクリーニング店で撥水加工をしたので大丈夫でしょう。とのこと。
リョウちゃんの合羽は最初から、しっとりと染込むシミコム・・・・

奥川入荘の奥でスノーシューを着けたが、他のメンバーはつぼ足で進む。少し先で皆もワカンを装着。正月のものか少しトレースが
残っている。大曲の少し下あたりから雨は湿った雪に変わる。ザックなど結構濡れた。風も東俣川方向から吹いてくる。

十文字池で食事とする。雨と汗で濡れた着衣、グローブが冷たい。カメラを出したいが、グローブを外すと濡れた手をグローブに再度
入れるのが結構大変なのでカメラも出さないでいた。
しみけんさん自慢の撥水加工も空しく、シットリとウエッティ〜
十文字池で食事をしていると、何パーティーか続いて登って行く。よく見ると、私の所属会の大先輩お二人が登っている。
我々を含め全体で20人以上がこの日、西俣ノ峰ルートを登ったようだ。

西俣ノ峰に着いても停まると寒いので、そのままテン場を目指した。風の通り道ではクラストしている所も僅かながらあった。雪面と樹林帯
のコンタクトラインを忠実に進む。時折強く風が吹くと立止まりながらテン場へ。

テン場に着くと合羽、ザック等は氷結状態。バリバリでザックのベルトの調整もままならない。最初から雪ならこれほど酷いことにはならな
いだろう。スノスコの長さの調整部も凍り付いている。

テントの設置場所を決め、踏み固め。風が強いのでブロックを先に積み上げそれからテントを張り、アンカーもシッカリと
取った。私のテントが3人〜5人用、リョウちゃんのテントが2人〜3人用、数字だけ見れば6人は何の問題も無さそうだけど、冬期の泊り
装備なので結構一杯一杯なので、必要なモノをテント内に持ち込み、不要なものはザックに入れて大型のビニール袋で包み、テント脇
の雪の中に飛ばない様に埋めた。
テントを設営中に、4人パーティーが我々のホンの少し先でテン場としたようだ。彼ら以外に我々のテン場から進んだ様子はなかった。
14時にHZUさんをコールしたら、ODDさんが出てくれたので会員のkonchangに出てもらったがロケが悪く通信状況は良くない様だ。
身の周りの整理がついて14:30「かんぱ〜い♪、今年もヨロシク〜」で宴会開始。
この、乾杯の頃から風雪が強まる。デポ品があるのに少しづつ持ち上がったモノがあったので、それで随分腹が膨れた。

寝る頃には、テントの外に出るにも少し考える位荒れてきた。そして明日は、6時起床で荷揚げ品も多く残ったので再梱包してデポして
ユックリと下ろう。として寝る。寝入りっぱなは暑い位だが、ジェット機みたいな音で風が吹きぬけテントを揺らす。
まあ、風上側は特にアンカーをシッカリと決めたので大丈夫だと思っていた。

1月11日
夜中に少し心配になって1時30分過ぎに合羽を着て除雪。風は酷いけれどそれ程雪は溜まっていないので、リョウちゃんのテントとボク
のテント廻りを簡単に除雪をして、張り綱を確認してテントに戻る。少し作業しただけで雪だらけ・・・
3時30分頃に今度は、リョウちゃんが除雪している様だ。大分、吹き溜まった様だ。
風が強く吹くと、テント内の霜が落ちてくる。まあ、相当の湯を沸かしたので結露は仕方ないところ。

リョウちゃんが除雪したあと、起床時間前にもう一度除雪が必要なのかなぁ?等と考えながらウトウトするが、時折吹く突風で眼が覚める。
5時30分過ぎこれ以上荒れてきたら撤収するのも大変なので、HZUさんにこれ以上悪くなる様なら、沈殿する可能性アリとメールを入れ
たが、逆に時間を追って静かになり空も明るくなっていく様だ。

朝カレーで暖まり、予定どうりに再度デポ缶に詰めなおして再デポして風も弱まりノンビリとテントを撤収できた。気温は-9℃位。
西俣ノ峰まで僅かなのだが、テン場と随分と風の感じが違う。上ノ境方面の尾根が何か影響するのだろうか?
かなり西俣ノ峰で昨日見た標識が随分と低くなっている。50cm〜60cm位降ったか吹き溜まった様だ。どっちにしても雪が溜まるというの
は、風が弱い可能性が高い。

西俣ノ峰から少し下ったところでルートから1本南側の尾根の方へ進むトレースがあった。朝早いうち視界の悪い時に誤ったのか?
あの尾根は下ると沢の二股に出ちゃうと思う。
そんな事を考えながら下り、十文字池。

十文字池で行動食を摂り明瞭な尾根を下る。大曲で皆さんワカンを等を外すが、ボクは面倒なのでそのままスノーシューで下る。
小さな露岩の所は小さく巻いて降りた。
取付への下りは適当な所から薮の薄そうなところを下り下山。
皆さんで写真を撮り駐車場所へ向かう。奥川入荘の前で豊栄山岳会の皆さんに丁度合ったので少し立ち話をして先に進み、駐車場所で
共同装備品を返却等整理して、入浴して解散。

荷揚げ品を少し大目揚げたのですが、キャンセルが2名。持ち上がり品で食べたものがモノが多く相当の残量が出たので
「デポ品消化山行」を次回の西俣ルート企画を3月お天気次第で挙行しよう。と衆議一致。
棚卸してあるので、後日出資メンバーにデポ品を連絡します。

反省点・検討課題
@ 宴を張るにはボクのテントでは冬期では6人でほぼ一杯。
A ブッシュ・潅木を利用して防風壁を作りたかったため、先行して防風壁を構築したのでテントの間のスペースが少し狭くなってしまった。
B 上記理由で除雪の作業がし難くなってしまった。
C 毎度の事ながら、狭いテント内での身の周り品整理整頓。
D 個人的なこと・・・・ボクの体力落ちすぎていることを実感。タマのジョギングなんてどうにもならん。ヤマはヤマに行くしかない。実感。

登山技術もさることなら、生活術というのも冬期のテント泊での山行の重要なファクターですので、皆さんで、少しづつテン場の標高を上げ
て行き、オオドミ辺りで安定してACを設営できる様になれば天候次第とはいえ頼母木山まではターゲットとして充分狙えるので
少しづつステップアップしていければ。と、思っています。少しづつというのが要諦と考えています。

それにしても、ボクの体力不足には自分で驚くやら、がっかりするやら・・・・
ヤマのことなので、ヤマに行き解決することにしました。

それでは、皆さんまたやらかしましょう♪


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